話のたねのテーブル

植物や虫、動物にまつわるコラムをお届けします。
No.37
ど根性キャベツか?
執筆者:大野 透
2009年07月15日

アメ横から少しはなれたところに昭和通り(日光街道)がある。上空には平行して首都高速が走り、ホテルやオフィスビルなどがならぶ、ごく普通の都会の幹線道路だ。
その地下鉄日比谷線の仲御徒町駅出入口のすぐわきに、変な雑草が芽を出した。

歩道の敷石の、ホントにわずかなすき間に根づいている。毎日の通勤途中に見ているとだんだんキャベツのようになってきた。キャベツでなければブロッコリーか、あるいはカブの仲間か。いずれにしてもアブラナ科植物であることは確かなようだ。このまま引き抜かれずに順調に育つことができれば、やがて正体が明らかになるだろう。たのしみである。ちょっと前に“ど根性ダイコン”というのが話題になったが、その再現になるだろうか。
それにしてもどうやってここに来たのだろう。
誰かがうっかりタネをこぼしたのだろうか。あるいはこの歩道はこの数年の間に工事されたのものなので、そのときの土にタネが混じっていたのだろうか。それともこのあたりは路上生活の人たちが多いので、ひそかに食料として育てているとか…

地下鉄出入口の壁際にそだつ “ど根性キャベツ?”
茎が立っているのでブロッコリーか…
昭和通りがキャベツ畑になるときが来るかもしれない